令和2年5月25日で「マイナンバー通知カード」が廃止となることが行政より発表されています。
タイミングが「特別定額給付金(10万円給付)」と重なったことで、電子申請に必要となるマイナンバーカード交付の混雑に拍車をかける結果となっています。
・マイナンバー通知カードが終了すると何が困るの?
・マイナンバーカードの申請ができなくなるの?
など、気になってしまいますね。
今回の記事で、上の疑問へ簡潔に答え、慌てず安心してマイナンバーカードに関わる手続きをしてもらえる内容になっています。
下の目次を眺めるだけで、概要がわかるようにもなっています。気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
Contents
1.マイナンバー通知カード終了のお知らせ、廃止でどう変わる?
・マイナンバーをお知らせするのが通知カードの役目だった
マイナンバー通知カードは、平成28年から始まった「マイナンバー制度」において、私たち固有の「マイナンバー」を国が「あなたの番号はこれですよ」と知らせる役目で交付されました。
同時に、顔写真付きの「マイナンバーカード」の申請を促す側面もありました。ネット申請用のQRコードが同封されていましたよね。
要は、そろそろ「マイナンバー」周知も終わったので、通知カードは止めましょういうのが今回の廃止です。さらにマイナンバーカード発行の促進を狙っているとも思われます。
・マイナンバーは住民票にも記載(希望時)
現在、「住民票」の写しや「記載事項証明書」にマイナンバーを記載させることができます。
通知カードの廃止後、まだマイナンバーカードを持っていない人はこれらの書類で、自身のマイナンバーを確認することができます。
ただ、行政手続きがどんどん電子化し便利になっていく中で、いつまでもマイナンバーカードを発行しないことにあまりメリットはないかなあと思います。
焦って発行する必要もありませんが、ご自身のタイミングでマイナンバーカード発行の申請をしていきたいですね。
2.マイナンバー通知カードで出来なくなること
1) 通知カード記載事項の変更(住所,氏名)
今までは、引っ越しや結婚などで「住所、氏名」が変更になった場合、通知カードの記載事項の変更を役所で行ってもらえました。
令和2年5月25日より先は、記載事項の変更が行えません。
引っ越しや結婚で、現住所や名字が変わってしまうと、マイナンバーの証明に使用できなくなります。
2) 新しい通知カードの交付、再発行
今までは、紛失時の再発行(有料)や、出産などで新しくマイナンバーの付番がされる場合は通知カードが交付されました。
令和2年5月25日より先は、交付・再発行が行われません。
新しくマイナンバー付番される方には、個人番号通知書(仮)というものが予定されています。通知カードと同じように、マイナンバーを証明する書類として使用できるかは、現時点では不明です。
参照リンク:東京都足立区「マイナンバー通知カードの廃止について」
3) マイナンバー証明書類としての利用(当面は可)
現在、行政手続きなどで「マイナンバー」の証明が必要となったときに、マイナンバー通知カードを利用することができます(別途、免許証など本人確認書類も必要)
当面の間、この利用は継続されますが以下の注意が必要です。
・記載事項(住所、氏名)の変更が生じた際は利用できなくなる
・いずれは利用の中止が予想される
やはり、これからマイナンバーの証明には「マイナンバーカード」が便利ですし、国もそれを進めようとしているのがわかりますね。
4) 証券口座の開設などに注意
マイナンバー通知カードの利用で、ちょっと注意が必要だと思うのは新規の「証券口座」開設です。
現在、多くのネット証券会社で、口座開設に「マイナンバーカード」又は「マイナンバー通知カード」の券面写真の提出が必要になっています。
当面、「マイナンバー通知カード」の利用も継続されると思いますが、記載事項(住所、氏名)に変更が生じている人は、令和2年5月25日より先は、提出書類に使用できなくなります。
対応として、
・記載事項の変更(令和2年5月25日まで)
・マイナンバーカードを発行する
どちらか必要になりますが、今からであれば「マイナンバーカード」を作ってしまうのがおすすめです。但し、申請から発行まで1~2ヶ月かかるので注意したいですね。
どうしても急ぎの場合は、令和2年5月25日以前であれば、役所に住所変更届けを出すついでに「記載事項の変更」をその日のうちに対応してもらえます。(※お急ぎの方は、まずお住まいの市区町村窓口にお問い合わせください)
3.マイナンバーカードの申請は今まで通り
・通知カードがなくても申請・発行できる
マイナンバー通知カードは廃止となりますが、もちろんマイナンバー制度やマイナンバーカードが廃止になるわけではありません。通知カードと混同してしまいがちですね。
マイナンバー通知カードが送付されたときに、マイナンバーカード申請がスムーズに行われるように「ネット申請のQRコード」が一緒に同封はされていましたが、無くても問題ありません。
今までも「マイナンバー通知カード」を紛失した場合、市区町村の窓口(電話も可)で、通知カード無しのまま申請対応をしてもらえました。
通知カードの廃止によって、マイナンバーカードの申請方法が変わるわけではないので、慌てず安心して手続きを進めたいですね。
今年の9月から、キャッシュレス決済に関して最大25%還元となる「マイナポイント」の付与もはじまります。マイナンバーカードをまだ持っていない人は、私が今年になって発行した記事もありますので、参考にしてみてください。
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マイナンバーカードの申請・作り方、マイナポイントで最大25%還元
20年9月からキャッシュレス決済で、マイナンバーカードと連携したマイナポイントが付与されるのををご存じでしょうか?この記事では、マイナポイント申請方法や、必要となるマイナンバーカードの作り方を実際の申請経験から、わかりやすく解説しています。
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4.まとめ
今回の記事では、マイナンバー通知カードの廃止についてまとめました。
通知カードが廃止になっても、マイナンバーカードの申請は今まで通りで変更なし(マイナンバー通知カードと、マイナンバーカードを混同しないように)
再発行や記載事項(住所、氏名)の変更ができなくなるので注意しましょう。
まとめると、上のような感じです。廃止と聞いて、思わず焦ってしまいそうになりますが、そんなことは全然ありませんね。
今後も見据え、マイナンバーカードの発行をしていない方は、ご自身のタイミングで落ち着いた手続きをしていくといいのではないでしょうか。