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ファンダメンタル分析の無料ツールこつこつ投資家の本気レビュー

投稿日:2020年6月20日 更新日:

タイトル画像「ファンダメンタル分析の無料ツール」

株式のファンダメンタル分析と聞くと敷居を高く感じますね。「難しそう」「面倒臭そう」と思ってしまいます。

実際、ファンダメンタル分析をするためには企業の財務諸表を読む必要がありますが、数字の羅列を見ても、なかなか頭に入ってこないものです。

もし、それらの数字をグラフなどでわかりやすく見える化してくれるツールがあると便利ですね。

この記事の結論は、

無料で利用できるファンダメンタル分析のツール

・財務諸表の数字の羅列を「見える化」してくれる無料ツールを紹介

・ファンダメンタル分析の基本事項を上記ツールを使用した具体例で紹介

この記事で紹介するツールは、株価が上がり続ける銘柄を自動で見つけてくれる夢のようなツールではありませんが、「ファンダメンタル分析」が自然と身につき、知らずと投資スキルを向上させることができます

私は現在、投資で2,000万円以上をこつこつ運用し、月に換算すると8万円程の実績でぼちぼち暮らしていますが、「ファンダメンタル分析するぞ!」と改まって作業することがほとんどなくなりました。企業の何をどこまで見ればいいのか? が判断できるようになり、ムダに時間を費やすことがなくなりました。

今回のブログ記事では、グラフを利用したファンダメンタル分析も紹介しています。長期投資家として有名なウォーレン・バフェットさんの書籍『バフェットの銘柄選択術』の手法に沿った内容です。

下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてください。

1.ファンダメンタル分析の無料ツール 便利な使い方

・ファンダメンタル分析3つのポイント+1

無料ツールを使用する際、ファンダメンタル分析の基本的なポイントを押さえておくと「あれ? 何のためにこのツールを使っているんだっけ?」とならず、投資スキルの向上も早くなりますね。

私が注目しているポイントは次の3点です。

ファンダメンタル分析3つのポイント
(リンクのクリックで、投資用語の図解が見られます)

  • 収益性:効率のいい商売をしているか
    (指標)営業利益率、ROE(10%~)など
  • 成長性:将来も継続的に稼いでくれそうか
    (指標)営業利益推移、EPS推移、キャッシュフローなど
  • 安全性:倒産したり、合併されたりしないか
    (指標)バランスシート、ROA(5%~)など

但し、この3ポイントが良好な企業を見つけたら、それだけで「買い」になるかというと、なかなかそうもいきません。

なぜなら、優良企業は、たいていみんなが買っているので、株価が割高だからです。投資でリスクの高い行動のひとつは「割高な株を買う」こと。買った途端に株価下落にはなりたくないですよね。

1株から投資のイラスト

そこで、ファンダメンタル分析3つのポイント+1として、

  • 割安さ:企業の稼ぎに比べて、株価が安いか?
    (指標)PER(10~25倍)、配当利回り(3~4%目安)、株価推移(現在が過去最高値は注意)

に注意しています。ファンダメンタル的には良好だけど、株価が高いな~と思うときは、下がるのを待ちます。

こうすることで、普段のニュースや株式市場を見る目がだいぶ変わりました。ただ漠然と株価の上がり下がりを見ていた頃と比べて、目的意識を持ってニュースに触れることが出来るようになりました。

「○○企業の商品ヒット」のニュースを見ると、「もうこの銘柄はみんなが買って割高だな」とか、「△△会社で不祥事」と聞けば「株価が下がるチャンスかも?」と市場の一歩先を予測。ファンダメンタルをチェックして、割高であれば、いずれ買う価値があるか調べるようになりました。

次項では、無料ツールを利用した「ファンダメンタル分析」の具体例を紹介します。

ファンダメンタルを見抜くイラスト

・【具体例】こんな風に無料ツール使っています

「楽天が、携帯電話通信業に参入!」そんなニュースを見たとします。

携帯電話通信会社と言えば、NTTドコモ(現NTTの完全子会社)、au(KDDI)、ソフトバンクの3社でしたが、そこに楽天が競合として加わりました。

・携帯インフラは、今後も安定収益がありそう(5Gなど)
・KDDIなどの通信会社は、高配当株と聞いたことあるな
・楽天も今後成長が加速するかも?

と、まあそんな楽観的なことを思ったとします。実際にそう思ったんですけどね。

スキップするイラスト

Google 株価検索で、現状チェック

Googleで「楽天グループ」の株価をチェックしてみました。

《楽天の株価推移》

楽天グループの株価推移1年(2021年7月)

楽天グループの株価推移(直近1年)

楽天グループの株価推移5年(2021年7月)

楽天グループの株価推移(5年)

株価収益率(PER)が不明ですが、配当利回り0.37%はかなり低いです(一般的に3~4%以上で高配当と言われる)株価推移もこの1年内に高値をつけた後は停滞気味です。コロナショックの影響もありますが、全体的に株価が安定していないこともわかりました。

 

財務分析ツールで見える化(グラフ化)

株価推移だけでは何とも言えなかったので、GMOクリック証券が提供している「無料ツール」で財務状況を見てみました

《楽天の財務状況》

バランスシート「楽天グループ」(2021年7月)

楽天グループのバランスシート(直近3年)

営業利益推移「楽天グループ」(2021年7月)

楽天グループ 営業利益推移(5年)

※画像はGMOクリック証券からの引用です

バランスシートではピンク色や赤で表示される借金(負債)がかなり多く、営業利益も昨年はマイナスです。携帯通信事業の初期コストがかさんでいるのかもしれませんが、財務状況が良いとは言えません。

同じ携帯通信業の「KDDI」や「NTT」(ドコモの親会社)とも比較してみます。

《KDDIの財務状況》

バランスシート「KDDI」(2021年7月)

KDDIのバランスシート(直近3年)

営業利益推移「KDDI」(2021年7月)

KDDIの営業利益推移(5年)

バランスシート「NTT」(2021年7月)

NTTのバランスシート(直近3年)

営業利益推移「NTT」(2021年7月)

NTTの営業利益推移(5年)

※画像はGMOクリック証券からの引用です

楽天グループと比較して、バランスシート上の負債(ピンク、赤色部分)が少なく、営業利益も安定しています。財務状況は目に見えて良いですね。楽天はネット小売業が主体ですから、携帯通信業と一概に比較はできませんが、少なくとも「楽天が携帯通信業で儲けそう」との楽観論だけでは、買いを控えた方が良さそうだとわかりました。

GMOクリック証券が提供している財務分析ツールのより詳しい使い方は、後述しています(こちら)。

 

気になる同業種も同じように分析

ところで、楽天を確認する中で「KDDI」の財務状況が魅力的に思えました。「KDDI」は買ってみてもいい銘柄でしょうか?

《KDDIの株価推移》

KDDIの株価推移1年(2021年7月)

KDDIの株価推移(直近1年)

KDDIの株価推移5年(2021年7月)

KDDIの株価推移(5年)

KDDIの株価は、2020年に「コロナショック」や「携帯料金値下げ圧力」による谷はあるものの、2021年入って高値をつけたばかりです。高値をつけた直後は、反動による下げに注意したいですね。

ここから株価が安定的に上がっていくためには、目に見えて業績が良くなる必要がありそうです。が、楽天という競合が増えたり、携帯料金値下げなど、携帯通信業界は先行きが読みにくい状況です。配当利回りは「3.46%」と悪くないので、配当金狙いでコツコツ投資するにはいいかもしれません。

ただ、KDDIは好財務企業であることがわかったので「割安になったら買いたい」と思える企業ではないでしょうか。

実際、私は2020年の管内閣発足後、携帯料金値下げ圧力が高まり、株価が低迷した時にまとまった数量を買付けしました。現在の評価損益は+60万円以上になっています。

KDDIの評価損益

KDDIの評価損益 +62.5万円(損益率+25%)

以上のように、Googleの株価検索や無料ツールの活用で十分にファンダメンタル分析をすることが出来ています。今では、気になる銘柄があった時に、上のような流れで財務状況をチェックしてみることが当たり前になりました。

※以上は、ツールの使い方を説明するための例示です。投資判断は個人の責任でお願いします

戦略を考えるイラスト

 

2.気になる企業の財務状況を「見える化」

・財務諸表をサクッとグラフで把握する

Point「財務分析ツールを利用するメリット」
・数字だらけの財務諸表を見える化。「収益性」「成長性」「安全性」をサクッとグラフで判断できる

ファンダメンタル分析のツールを利用する大きな目的の一つは「グラフ」です。例えば、次の「数字の羅列(オレンジ枠内)」と「グラフ」は同じ内容ですが、概要を把握できるスピードに大きな違いのあることがわかりますね。

KDDIの業績数値

KDDIの業績数値(会社四季報より)

KDDIの業績数値(グラフ)

売上高、営業利益、純利益の推移グラフ(2016-2020)

 

数字をグラフを通して視覚化することで、「業績は、右肩上がりである」「売上高に対する営業利益は10%程である」といったことを直感的に把握することが出来ますね。

グラフによって、諸表の分析に時間をかけることなく、さくさく判断が進むようになりました

ポイントを理解する男性のイラスト

私が普段から活用し、この記事でも利用をしているのは、GMOクリック証券が提供している「財務分析ツール」です。このツールを利用している理由は、主に次の4つです。

バランスシート(借金の割合)をグラフ化する無料ツールは珍しい
営業利益(営業利益率)を最大10年分グラフ化
キャッシュフロー計算書のグラフも過不足無し
・GMOクリック証券の口座を持っている人ならば誰でも無料で利用可

バランスシート(借金の割合)

上の例でも表示していますが、バランスシートのグラフで借金(負債)の状況が一目瞭然です。ところが、このバランスシートをグラフとして提供してくれる無料ツールはなかなかありません。

例えば、貸方の5割以上が負債の状態は財務が良好とは言えないですね。安全性に問題があるかもしれません。そういった場合は同業他社と比較して、業界水準を把握するといったことも、このツールを利用することで行うことが出来ています。

 

GMOクリック証券の財務分析ツール使用例2(BS)

 

営業利益の推移(営業利益率も)

GMOクリック証券のツールでは最大10年分の「売上高」「営業利益」「純利益」の推移を色分けされたグラフで見ることができます。営業利益がキレイな右肩上がりをしていれば、成長性は堅調と言えますね。同時に、売上高(コスト込み)に対する営業利益を見ることで、収益性(効率)が良いかもわかります。

おおよその目安として日本企業では営業利益率10%以上、米国企業であれば15~20%以上で、平均より効率的ですが、ツールを利用することで同業種同士で比較してみることも可能です。

 

営業利益推移「KDDI」10年分

 

キャッシュフロー計算書

私がキャッシュフロー計算書で確認するポイントは次の3つです。

フリーキャッシュが生まれているか?
 → 本業で儲けている(収益性)
適度な投資が継続されているか?
 → 成長性
財務キャッシュに極端な動きがないか?
 → 安全性(負債を事業売却で補填など)

営業利益と同じように、単年ではなく3~5年以上の推移を見ることで、事業への投資状況やその成果が現れているかなどを見ることができます。GMOクリック証券のツールでは、10年スパンでキャッシュフローグラフを見ることができるので、重宝しています。

キャッシュフロー計算書(A社)のグラフ画像

理想的なキャッシュフローをしています

フリーキャッシュが近年マイナス、本業で稼いでいる以上の投資をしている

 

無料で利用できるのが何より嬉しい

これらのツールは、GMOクリック証券に口座を持っている人であれば、誰でも無料で利用することができます。口座開設や維持に関わる費用も無く、口座の資産残高なども条件になっていません。

私がこのツールを活用している一番大きな理由も「無料」で気軽に利用できるためです。お金をかければ便利なツールは他にもたくさんあると思いますが、私はこのツールで十分足りています。

ちなみに、GMOクリック証券は、国内現物株式の手数料が、他の証券会社と比較しても引けをとらない低コストを実現しています。ファンダメンタル分析を活用した長期投資を考えている方には、利用価値が高いかもしれませんね。

※表中手数料は税込価格 更新日:2021年7月27日

ネット証券
会社名
1日の合計注文金額による定額制(国内現物株)単元未満株
手数料
~50万円~100万円~200万円
SBI証券0円0円1,278円 注文金額×0.55%
(最低55円)
楽天証券0円0円2,200円取扱なし
松井証券0円1,100円2,200円注文金額×0.55%
岡三オンライン証券0円0円1,430円220円~※2
GMOクリック証券0円0円1238円取扱いなし
SBIネオトレード証券(旧ライブスター証券)0円0円880~1,100円取扱いなし

GMOクリック証券の口座開設を検討してみようかな? と思われた方は、次のリンクから公式サイトの内容も確認してみてください。

 

3.この記事のまとめ

手帳のイメージ写真

・無料ツールでも、思っている以上に投資スキルが磨かれる

長期投資家で有名なウォーレン・バフェットさんは、財務諸表を何時間でも飽きず見ているそうです。きっと投資においても「好き」に勝るスキルは他にないのでしょうね。

バフェットさんのように投資オタクでも無い限り、「ファンダメンタル分析を覚えるぞ!」とか「今日はファンダメンタル分析するぞ!」と意気込むと上手くいかないものです。

習うより慣れろと言いますが、日常的にどれだけ身近に感じられているかが、スキル向上の近道だな~と感じています。

無料のツールは、手軽に投資情報に触れられる機会を作ってくれます。今回の記事がファンダメンタル分析に興味のある方のお役に立ちましたら幸いです。

それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!

 

この記事のまとめ

1.ファンダメンタル分析3つのポイント+1
収益性(効率のいい商売をしているか)
成長性(将来も稼いでくれそうか)
安全性(倒産や買収の心配)
割安さ(企業の稼ぎに比べて株価が安いか)

2.GMOクリック証券 財務分析ツール
・数字だらけの財務諸表をグラフ化、「収益性」「成長性」「安全性」をパッと見で判断
・会社四季報の情報も閲覧可

 

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